へうげもの9巻
毎回たのしみにしている「へうげもの」の最新刊が発売されました。
今回は利休切腹という物語の一つの区切りになるエピソードが中心。モーニング連載時も読んだのですが作者の山田芳裕氏渾身の一話。
死にゆく利休が織部に
「それがあなたなのです」
と、織部の本質を諭すためにいろいろなエピソードを織り込んできたのがわかる。
「へうげもの」の主人公はもちろん古田織部なのだけど、もう一人の主人公である豊臣秀吉の苦悩、老い、衰えの描き方も好きだ。
感動的な利休のエピソードの後はドリアンやヨンさまで笑わせてくれる。笑いのセンスもいい。
「織部好み」の完成、秀吉の死、関が原での上田左太郎と東軍西軍と別々の道へ、、、などが続く次巻からも楽しみだ。
個人的に好きな石田三成が「へうげもの」では嫌な人間としか描かれてきてなかったのが残念だったのだけど、今回から人間的な深みが描かれるようになってきた。
ほんの二十数年前の信玄、謙信、信長の前半などは、どんな政策や戦いがあったのか具体的に分からないことだらけだったのが秀吉時代になると具体的な数字や文献が残っていたり、戦いの動員数も数十万単位になったりしている。これは三成を中心とした豊臣家の官僚的武将の実力があってこそだし、関が原にしても三成が実力者家康と互角の状況に持っていくこと自体が奇跡みたいなものなので「へうげもの」でもその辺りを描いてくれると嬉しいのだが、、、
関が原で織部が口説いたと言われる三成派の佐竹義宣は登場しないのだろうか??
あと、信長からもらって、捨てたつもりが奥さんにしまってもらっていた南蛮箱が織部焼の緑に繋がるのではないかと予想。
三成といえばやはりこの小説。でも絶版なんですね。
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