Wii Musicは音楽ゲームのマリオ64だった
November 30, 2008 at 10:32 PM | View Comments「自由はすばらしい、
しかし同時に責任を負うことでもある。」
のようなことはよく言われることですが、
僕がその言葉の意味を思わぬところで実感したのが
スーパーマリオ64を遊んだ時だった。
マリオとマリオを操るプレーヤーは3Dの世界に入りこんだことで、
「右か上に行く」
という制約から自由になった。
もう一方通行じゃない、前も後ろも右も左も、
下にも、そして重力が許せば上にも、、、
箱庭の中でいくらでも自由に動くことができた。
しかし、マリオとプレーヤーはその自由な世界で
「どこに行って、何をするのか?」
を自ら考えなくてはいけなくなってしまった。
マリオとプレーヤーは右か上に行くという制約があることによって
単純に楽しく遊ぶことができたのだ。
スーパーマリオ64は傑作3Dアクションゲームだ。
3Dアクションゲームはマリオ64以前とマリオ64以後で大きく世界が変わってしまったと言ってもいいだろう。
そしてマリオ64を超える3Dアクションゲームはゲームハードの性能が上がった今でもほとんどないと言ってもいいだろう。
僕は宮本茂さんを天才だと思う一人だけど、
そう思う最大の理由はファミコンの「スーパーマリオ」を作ったことでもスーパーファミコンの「マリオカート」を作ったことではなく、ニンテンドー64の「スーパーマリオ64」と「ゼルダの伝説時のオカリナ」を作ったことにある。
スーパーマリオ64はすばらしい。
セールスも全世界で1000万本以上だ。
しかし、3Dアクションゲームはゲーマーたちには受け入れられたが、
あまりゲームをしない層には受け入れられなかった。
3Dゲームを主力とするPS3とXBOX360陣営が、
3Dゲームに見切りをつけた任天堂のWiiに惨敗している現状は偶然ではない。
セカンドライフが一部でしか流行らなかったのも偶然ではない。
3Dの世界は自由すぎて分かりにくかったのだ。
Wii Musicは素晴らしいゲームだと思う。
革新的と言ってもいい。
決まったボタンを決まったタイミングで押す制約がなく、
プレイヤーは自由に好きなタイミングで楽器を弾くことができる。
しかも、適当に弾いてもソフトが音を破綻させないでいてくれるのだ。
プレイヤーは自由になったのだ。
しかし、プレイヤーはその自由のなかで戸惑う。
決まったタイミングでボタンを押すという単純さがそこにはなく、
プレイヤーはどうやって楽器を操ればいいのかすぐに理解することができない。
何も考えない子供たちなら素直に楽しめるのかもしれない。
先日おこなわれたホームパーティーでWii Musicをプレイしたが、
一番盛り上がったのが従来の音楽ゲームの延長線にあるハンドベルだった。
Wii Sports,Wii Fitにあった分かりやすさがWii Musicの本編にはないのだ。
だからといってスーパーマリオ64がそうだったようにつまらないゲームではない。
練習して、弾き方を覚えて、アレンジを覚えることで楽しくなっていく。
さすが任天堂のゲームだと思う。
買うか迷っているなら値段も下がってきていることだし買うことをオススメする。
しかし、宮本さんがディレクターレベルで現場に入り込むことができない今、
スーパーマリオ64もゼルダの伝説時のオカリナと同レベルの作品は
彼の影響下の中ではもう生まれない気がしてしまうのも事実だ。
